2006/10/01

アトリエ訪問第13回 難波 佳子氏

13

「作品の中で、動と静、明と暗の途切れたリズムを一つの世界にしながら、自分の小宇宙を創って行く生活を続けていこうと思っています。」

プロフィール
呉市に生まれ、福山市で育つ
1973年 日展参与新延輝雄先生に師事
1978年 日展初入選(以後24回入選)
1990年 女性の美術 広島の状況展 出品
1996年 日洋会 春の委員展にて井出宣通賞受賞
2004年 廿日市市郷土作家展 難波佳子油絵展
2006年 シチリアスケッチ旅行
個展 福屋八丁堀本店、その他
現在 日展会友、日洋会委員、中国新聞文化センター講師
ぐるーぷNAN主宰

  その意味するところを探りたいと、宮島の対岸にある緑と果樹に囲まれたお宅にいつものコンビでお邪魔した。以前自分が努めていた会社の別荘があった伊豆高原のリゾート地を思い出させるゆったりした住宅団地にあって、洒落た佇まいは秋の陽光を浴びて輝いていた。

  「お庭で取れたいちじく」と先生が大好きな「尾張名物の長餅」をいただきながら、新延先生や佐藤先生に師事されたことや、ご出身の福山の話に一花咲かせた後、塵ひとつ無い2階のアトリエに通され、仕上げ間近の大作を拝見した。

  その絵は先生がシチリアで目にされた家々を背景にして、草花に囲まれた若い女性像が描かれていたので、「この女性像は先生自身を投影されているのですか」と野暮な質問を最初に発したところ、「イタリアの古代文明、文化に以前からあこがれと興味を持っていたから、帰っても頭の中はどっぷりつかったままで、絵に描く他は方法がなかった。その意味では自分と、悠久の地の女性とドッキングしたのかも・・・」と弾んだ声が返ってきた。

  「絵を描かれるときは愉しいですか」と申し上げたら、簡単に否定され、「他人の評価はさておいていつも “向上しよう”“いい絵を描こう”と自分に呼びかけていると苦しみになるので、絵を描くときは“面白い”と思うようにしている。苦しい中にも能力以上の虚の世界が見えたりどきどき感を持ったりすることに、作り出す面白さを感じるからです」というお話だった。

  趣味で絵を描かれたお父さん、日本画家の叔父さんのこと、ご主人との出会いやご理解ある接遇などのお話をお聞きして、先生の小宇宙に存在する明るさと活力、幸福感を頂戴したアトリエ訪問になった。冒頭のキャッチフレーズがなんとなくわかったような気がして、肝心の事を聞きそびれた気がする中で、「まわりの良き先生、先輩、友に感謝し、教えている皆さんが本当に熱心なのに感心している。ぜひ貴方もお描きなさいな」というお元気な声が耳に響いている。

<文・馬場宏二/写真・原敏昭>

>>こちらより先生のページへ移動できます。

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