「桜と茅葺き民家のある風景 樋谷邦夫展」
会期
2022年3月16日(水)〜3月22日(火)
会場
ギャラリーブラック (広島市中区鉄砲町4-5)
コロナもすこし落ち着いてきた様子の今日この頃、陽気に誘われ樋谷先生の個展に出かけた。
入口にある案内板には13年ぶりの広島での個展とあった。とりわけ今回は春の季節が中心となっている。広島もそろそろ開花の時期で一足早く花見ができた気分だ。スケッチ場所も北は新潟県から、南は大分県まで。
風来坊の生家も昭和35年まで茅葺きだった。秋には萱場で刈り取り、数年分を保管しそれを集落の者の協力で屋根を葺き替えていたものだ。足場を組み、はしごでバケツリレー式に茅を屋根に上げ、縄で締め、最後に整えるように職人さんが剪定する。とても人手と時間のいる作業だ。高齢化と過疎化で消えていく茅葺き民家を季節とともに描きとる作家の暖かい人情を感じる。